資産運用に役立ちそうな日経新聞記事をピックアップし、自分なりのコメントをつづっています。
金融リテラシーの向上につながればと思っています。
ご参考ください!
日付は朝刊の日付、つまり前日の出来事。
日経平均株価、ドル円レートも前日の数値。
(共にヤフーファイナンス掲載の時系列データを参照)
7月10日(月)は、日経新聞が休刊でした。
この記事の全体像
2023.7.11 火 国内勢の外債買い最大 上期14兆円、円安に拍車
<日経記事>
国内勢の外債買い最大 上期14兆円、円安に拍車
<コメント>
アメリカの金利上昇を受け、日本の機関投資を中心にアメリカの中長期債投資が増えた、という記事です。
機関投資家は投資する期間が決まっていたり、ある時期の評価額を算出する必要があります。
債券は満期には100%戻ってきますが、途中、金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券価格は上がります。
一定の時期に、評価額を出さないといけない機関投資家は、昨年続いたアメリカの利上げにより評価額が下がったため、途中で売却がしたようです。
一方で金利が上がった後であれば債券価格の下落リスクが低いため、安心して投資ができ、今は債券への投資が増えているそうです。
ただ、これは機関投資家の話であって、個人投資家の場合は満期まで持てば、途中の評価額は気にしなくていいと思います。
いまだに、私は金利の変動により債券価格が変動する記事を見るとハラハラしてしまいます。
2023.7.12.水① 東証プライム離脱、48社意向 再編1年で進む選別 スタンダードへ移行
<日経記事>
東証プライム離脱、48社意向 再編1年で進む選別 スタンダードへ移行
<コメント>
上場している会社でもほとんど出来高がなく、株価の変動がない会社は、実は相当数あります。
上場しているということは、市場の目に晒される。不特定多数の株主が会社を所有し、その株主の意見を聞かないといけない、株式の価値をあげないといけないということを認識する必要があります。
そういったことを認識して経営をしている会社の株は出来高もあり、業績も良い傾向にあると思っています。
個別株へ投資する時は、そういったことも判断の材料にするといいと思います。
2023.7.12.水② 日銀の金利操作修正を警戒 円一時140円台 1週間で4円超高 賃金・物価上昇、市場先回り
<日経記事>
日銀の金利操作修正を警戒 円一時140円台 1週間で4円超高 賃金・物価上昇、市場先回り
<コメント>
ここ最近、為替は140円に近くなってきました。
日銀の金利政策の見直しを市場が織り込み始めたからだそうです。
ざっくり言うと、これまで金利は低く抑えてきましたが、物価や賃金が安定して上がってきたので、金利を低く抑える必要がなくなってきたとみられてきたということです。
仮に本当に低金利が見直され金利が上がってくるようだと、これまで金利差で買われていたドルから円に資金が戻ることになり、やや円高になる可能性があります。
また、金利が上がる、円高になると株にもマイナス要因になるかと思います。
実際に見直し、とまで言われている訳ではないので、これからはこのニュースに一喜一憂する形で相場が変動するではないかと思います。
イールドカーブについて詳しく知りたい方は、下記リンクをご参照ください。
https://www.sbbit.jp/article/fj/49069
2023.7.13.木 「円安・株高」が逆回転 海外勢、日銀にらみ動く 円上昇、1カ月半ぶり138円台/株価3万2000円割れ
<日経記事>
「円安・株高」が逆回転 海外勢、日銀にらみ動く 円上昇、1カ月半ぶり138円台/株価3万2000円割れ
<コメント>
昨日も取り上げました日銀の金融政策見直し予測から相場が大きく動いています。
大きく動いている理由は、ファンドなど多額の資金を動かしている投資家が将来の予想をし、レバレッジをかけ運用しては、予想が外れるとすぐに切り替えを行っている、と記事を読み解きました。
個人投資家としては、こういった動きに一喜一憂しないのがいいかと思っています。
大局的な視点を持って機関投資家と異なる動きをするのが成功の秘訣かと思っています。
私が心にとどめている投資格言です。
「人の行く裏に道あり花の山」
(以下、ネットからの引用)
株式投資の格言といえば、何をおいてもまず出てくるのが、この言葉である。投資家は、とかく群集心理で動きがちだ。いわゆる付和雷同である。が、それでは大きな成功は得られない。むしろ他人とは反対のことをやった方が、うまくいく場合が多いと説いている。
2023.7.14.金 米利上げ「あと1回」再浮上 物価上昇6月3.0%に鈍化 5月3.2%の日本と逆転
<日経記事>
米利上げ「あと1回」再浮上 物価上昇6月3.0%に鈍化 5月3.2%の日本と逆転
<コメント>
アメリカの6月の消費者物価指数が市場予想を下回っていて、物価が落ち着いてきたようです。
これまでアメリカの利上げは年内あと2回と見られていたのが、物価が落ち着いてきたので、あと1回かもとの予測も出てきています。
利上げが止まれば、今度は利下げの話が出てくるので金融緩和の流れになります。
それを見越してアメリカ株はまた少し上がってきています。
日本株も日銀の金利政策で一喜一憂していますが、アメリカの動向に引きずられる形で昨日は大幅に上げています。
アメリカの金利はいずれにしても、そろそろ上限に近づいてきていると考えられます。
為替は150円まで行くことなく、この140円近辺、ひょっとしたら130円あたりまで動く可能性もあるのかなと思います。
注:予想はだいたい当たりませんので、ご注意ください(笑)
2023.7.15.土 株で潤う日銀、募る憂鬱
<日経記事>
株で潤う日銀、募る憂鬱
<コメント>
日銀が日本株を保有しており、含み益と配当で潤っているという記事です。
GPIFは日本株を約50兆円保有、
日銀はこれを上回る約60兆を保有しています。
含み益が出ているとともに、配当金が1兆円以上入ってきているそうです。めっちゃいいですね。
個人的には資産形成をしている間は給与収入があるので配当金は不要と思っていますが、
収入が減ってくる状況では入ってくるものがあるのは大変心強いです。
働いている間に資産を作って、配当生活がしたいものです。
ちなみに日銀は、日本の富裕層ランキング上位の柳井氏率いるユニクロファーストリテイリング株を約19.6パーセント保有しています。
日銀は議決権行使をほぼ行わない、もの言わない株主です。柳井氏と合わせて、恐らく50%超が安定株主ということです。
時価総額11兆円上場会社としてはいびつな株主構成で異常値と個人的には考えています。
2023.7.16.日 伝統より住宅、都市国家 決断 19世紀発祥のシンガポール競馬、2024年廃止
<日経記事>
伝統より住宅、都市国家 決断 19世紀発祥のシンガポール競馬、2024年廃止
<コメント>
シンガポールは、歴史ある競馬場をつぶして住宅を建てるという記事です。
人口過密のため、レジャー施設を壊してでも住宅を優先せざるを得ないようです。
富裕層ビジネスをしていると、税金が富裕層に優しい国としてシンガポールはしばしば出てきます。
所得税の最高税率が22%、株式譲渡税は無税、相続税・贈与税は無税。。。うらやましい。税優遇により富裕層を取り込み、富みを集約するシンガポールの政策です。
この税制を活用するため、シンガポールに移住を考えている日本の富裕層はいます。ただ、今の日本の税制上、10年以上海外に住まないと相続税・贈与税は日本で課税されます。
また、シンガポールは人口過密で国も小さく、レンジャー施設も少ないようで、移住しても飽きてしまい、10年もいられない、という声もあるそうです。
そうしたことから、海外移住を躊躇する富裕層もいます。
話変わりますが、税金は運用にあたり必ず負ける部分なので、税金を考えながら運用する必要があります。
ちなみに競馬の当選金は雑所得。しかも経費になるのはその馬券分のみで、他のレースで負けたものは経費になりません。
年間トータルで負けたとしても、勝ったレースだけ集計していくと税金を払うことになるはずです。
娯楽の範囲でやる分には税務署もそこまで見てないように思われますが。
だいぶ前に、億円単位で儲けたサラリーマンが課税漏れで指摘されてますね。
芸人のじゃいさんもそうです。(じゃいさんのギャンブルに対する考えは投資にも通じるものがあります。)
私も一時期、競馬で運用できないかと考えましたが、仮に勝ったとしても税金が馬鹿らしくてやめました。
(当たる前提になっちゃってますが(笑))
7.10~7.14の日経平均とドル円
日経平均
ドル円