これからソーシャルレンディング、クラウドファンディングに投資しようと思っている方に私の投資失敗談をお伝えしますのでご参考ください。
色々な投資商品に手を出しましたが、ソーシャルレンディング、クラウドファンディングは高金利に目がくらんで、リスクを軽く考えている方にはおすすめできません。
投資を否定するものではありません。きちんとリスクと商品内容を確認の上、投資いただきたく、自分の考えを綴っております。(記事に広告は出てきていると思いますので、投資するのでしたらポチっとお願いします(笑))
ここで言うソーシャルレンディング、クラウドファンディングは、金銭を貸付し、金利を受け取るタイプのもので、呼称は違えど同種の投資商品です。以下、SL(ソーシャルレンディング)とします。
私は実際投資して、2案件がデォルト(利払いが行われない、元本返済が遅れる状態)になりました。1年以上、金利がつかず元本が戻らない塩漬け状態です。全額が戻ってこない訳ではないのでしょうが、恐らく戻って来ても元本はかなり割れると思われます。
もちろん、きちんと高金利を受け取り元本が戻って来たものもあります。ただ、その高金利もデフォルトしたことできっと吹っ飛びます。
詳しい商品内容は割愛し、おおまかにSLのメリットを確認いたします。というか、私もこの程度の理解度で投資に臨んでしまいました。反省です。
- なんと言っても金利が高い。この低金利下、想定利回り8%前後の案件などかなり魅力的です。(想定利回りベース)
- 何事もなければ元本が償還されます。(元本保証ではありません)
- 手数料がないので、手軽に投資できる。
- 海外投資でも為替ヘッジがあり、為替リスクがない案件もある。(為替リスクがあるものもあります)
- マイクロファイナンス(貧しい人々向けに小口の融資などの金融サービスを提供) の考えに基づく投資案件があり、投資意義が持てる。
- 不動産投資案件では担保がある案件がある。
- 不動産案件以外で、信用保証をしている案件がある。
当初、これらのメリットが素晴らしいと感じ、投資を始めました。
商品のデメリット
投資商品はなんでもそうですが、リターンあるところにリスクありです。上記のメリットがデメリットとして跳ね返ってきました。
- 金利が高い=リスクが高い投資ということ。
- 手数料無料であるが、業者は貸出金利から手数料分を差し引き投資家に還元しているので、その時点で投資家はリターンが少なくなり、リスクとのバランスが崩れているということ。
- 為替ヘッジはその分コストがかかる。特に新興国通貨は為替変動も激しく金利が元々高いため、ヘッジコストはかなり高いと考えるべき。ここでもやはりコストの分だけリターンが少なくなり、リスクとのバランスが崩れる。
- 投資先が不明。詳しくは私は理解してませんが、貸金業法のため?商品の仕組み上、貸出先の開示が出来ないという事情があるようです。 実際、自社グループ会社に貸し付けていて、投資家から訴えられている業者もあり、行政処分を受けています。
- 分散投資という考え方がありますが、SLに限って言えば、どの案件も似たり寄ったりなので、SLだけの投資と考えるとリスク分散にはなりません。
デフォルトになると
私のデフォルトしている案件は2件とも金利支払いもなく元本が戻ってこない塩漬け状態が1年以上続いています。
1本は新興国への案件で、利払いが滞りました。回収したのかよくわかりませんが、外貨持ち出しの規制なとで海外から日本の送金ができず、現地での口座開設を行ってからとのことで、その手続きも何か月もかかっていて、返済手続きが一向に進んでいません。
もう1本は担保付き国内不動産投資案件でしたが、へんぴな場所の物件だったのでしょう、担保処分のため売りに出していますが全く買い手が付きません。
両案件とも回収そのものの額もたかが知れているでしょうし、もろもろの手数料が引かれて、手元に返済されるのは半分以下なのではないでしょうか。
基本的に株や投信であれば百万円投資して損になっても解約はすぐに出来ますが、SLの場合、回収までにかなりの時間を要することがわかりました。 また、取り扱い業者は回収の対応をしてくれてはいますが、説明会もなくメールでレポートだけがくる感じになります。
ホームページにはデフォルト案件の件数など、開示されていますが、デフォルトの中身や回収状況等は開示されていません。(投資の際の留意事項に細かい字で書いてあると思いますが。。。)なので、いざデフォルトが起きて、元本が戻ってこず、こんなにも不便なんだなと思う次第です。私の中ではもう全額戻ってこないものとしています。
デフォルト率
とある業者のホームページに取り扱い案件の全体パフォーマンスが出ていましたので、自分なりの解釈ですが、検証してみました。
無事に元本償還された案件数に対する償還時デフォルト件数のデフォルト率は約13%です。
1000万円あって、想定利回り8%の案件に100万円で10本投資したとします。デフォルト率が13%ですから、1本はデフォルトします。デフォルトして、全部戻ってこなかった場合、900万円+54万円(受取利息)+0円=954万円で1000万円割れます。
仮に半分戻ってきたとして、900万円+54万円う(受取利息)+50万円=1004万円で、計4万円のプラス。ただし、税金が54万円だと10万円以上になると思いますので元本が割れます。
(税金は雑所得で総合課税。デフォルトして元本割れたものは雑所得の中でのみ通算可能ということになると思います。)
また、別のとある業者のお知らせには、デフォルト発生のお知らせが連発されていたり、別の業者のデフォルト状況は月ごとにグラフ化されており、月を追うごとにデフォルト件数が増えているのが確認できます。
まとめ
恐らくSLで投資するとしたら、1000万円ではなく少額になると想定されます。少額の運用だと、得られる利益の実額が少なく、その為にSLで運用するのは、おすすめ出来ないです。株などで大きくリターンを狙った方がいいかと思います。
逆に多額の投資をするにはデフォルト率が高いためリスクが大きく、リターンと見合わないと考えます。
もちろん高金利のメリットを得られる案件もあります。ただ、限られた情報の中で、デフォルトしない案件を探すのは運用経験が乏しい人には難しいと考えます。 商品内容、リスクをよくご認識のうえ、ご投資下さい。
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