ジャスダック上場(株)エーワン精密 梅原相談役が書かれた町工場の強さ。
とにかく自社の技術にプライドをもっており、しいては日本の技術にも高いプライドをもっている。
仕事柄会社オーナーと話すことは多いが、なかなか製造業の社長のお考えを1から10まで聞くことはないので大変参考になった。
日本の町工場は高い技術はあれど、経営については得意ではないということも感じ取れた。
当社は、高品質、短納期、適正価格を三原則にしており、それをやりぬくための企業努力を惜しまない。一般的な会社は技術はあれど、下請けという立場で値下げ競争に陥って体力がなくなることがままある。
自社の強みをしっかり見つけ、そこを軸に元受け企業と交渉していくことが大事なのだろう。
私は製造業のことはよくわからないが、本書は経営として当たり前のこと、管理部門のオフィスにはお金をかけず製品を生み出す機械にお金をかけるだとか、コストを非常に意識しているし、残業している人よりも時間あたりの仕事が濃い人を評価するといった公平な運営をしている。当たり前のことを実行するのは非常に難しい。
少し話はずれてしまうが、当たり前のことやシンプルなことができていないのに、当たり前のことっておろそかにされて、複雑なことをしたがるビジネスマンが非常に多い。そういったことも気づかせてくれる一冊だった。